社労士をはじめてから、いろいろな方にいろいろな質問をされるようになりました。
クライアントに何かを訊かれて、ビシッと答えられればかっこいいのですが、
なかなかそうはいかないこともあります。
まずは勉強不足でわからないこと。
これは答えようがないので、「あとでメールします」、「追って電話します」のように答えて、詳細を調べてから折り返すようにしています。あ、ただし、本当に忙しくて、「あとで折り返します」ってこともありますが。
知らないことを、知ったかぶりするのは、間違えたことを言ってしまったときにクライアントの信用をなくすわけですから怖いですよね。
みなさんも社労士になったら、(いや、社労士になる前もそうかな)知ったかぶりはやめておきましょう。
2つ目は社労士には判断がつかないこと。
例えば、労災がそうです。
「こういうことがあったのだけれど労災おりますかね」
このような質問をもらうと困ってしまいます。
正直、労災かどうかの判断は、労働基準監督署長が行うものです。
迂闊に「労災ですよ」なんて言ってしまって、労災にならなかったりしたら、申し訳ない気持ちでいっぱいになってしまいます。いや、下手をしたら「社労士がもらえるっていったのに~」と恨まれるかもしれない。だから、自分の判断ではどうにもならないことは、
「私には何とも言えません。労基署に確認してみたほうがいいですよ」
って、答えることにしています。
3つ目は法改正等で、まだ詳細なことが分からないときの対応です。
法改正が発表されてすぐは、まだ実際の事象は出ていません。
「こんな場合どうなんでしょう」
「こういうやり方は認められるのですか?」
これら仮定の質問も、まだ詳細が発表されていないので、困ってしまいます。
法改正の動向に注意しつつ、何か動きがあったら、これを伝えることになります。
そういえば、5年前、無期転換の法改正があったときに困ったことがありました。
「定年を過ぎた社員に対しても無期転換ルールは適用しなくてはいけないのですか?」
クライアントにそう訊かれたんですね。
ボクは、早速労基署に電話をして確認を取ったのですが、その担当官の話だと、
「適用しなくてはならないですね。いやだったらダブル定年制にしたらどうですか」
ボクは「ええええーっ!」と思いつつ、その旨をクライアントに伝えました。
しかし、その1週間後、無期転換ルールの特例が発表されて、ボクはとんだ赤っ恥。
労基署に確認してもこんなことはあるのです……。
あれれ、最後は愚痴になってしまった。