先日、仕事帰りに電車に乗っていると、隣に若いお兄さんが座りました。年の頃なら40歳ちょっと前くらいでしょうか。(「全然若くないじゃん」と思った人、ボクと比べたら若いってことです)

もぞもぞしているので気にして見ていると、突然「倫理研修テキスト(全国社会保険労務士会連合会)」と書かれたテキストをカバンの中から引っ張り出しました。

 

ときどき社労士のテキストを開き、学習をしている方の隣りになることはあるのですが、隣に社労士が座ることって滅多にありません。(社労士なんてそんなにいませんし、いてもなかなかわかりませんからね)

特に驚いたのは、手にしていたテキストが「倫理研修テキスト(全国社会保険労務士会連合会)」だったことです。

実は、この日は2月6日。その1週間後の2月13日に、ボクも「倫理研修」を受講しなければならないことになっていたのです。

 

ちなみに倫理研修とは「全国社会保険労務士会連合会会則第47条の2」の規定に基づき、職業倫理の保持を目的とした、個人会員が、5年に1回、必ず受講しなければならない研修です。連絡をしないでサボったら指導・懲戒の対象となるかもしれません。要するに、それほど重要な研修なのです。

 

「うううっ、隣に話しかけたい……」

ボクはついつい声を掛けました。

「倫理研修ですか?」

隣のお兄さんは、オジサンにナンパをされたと思ったのか、かなり困惑気味です。

「あ、ボクも、ほら、社労士です」

ボクが襟のバッジを見せると、納得した感じで表情を崩しました。

「東京会の倫理研修は今日だったんですか?」

「はい」

時間は夜の10時半。かなり遅い時間です。

「遅いんですね」

「東京は昼の部と夜の部があって、ボクは夜の部に出たものですから」

「さすが東京!」

ボクは思わず唸ってしまいました。

神奈川会は2月13日の13時30分から16時30分の1回きり。東京は昼の部と夜の部があって、なんでも会場も4つあるとか。

思わぬところで、東京の一極集中を感じてしまいました。

その後、そのお兄さんとは、ずっとしゃべりっぱなし。せっかくグリーン車でのんびり帰ろうとしていたところ、隣のオジサンにナンパされて……。申し訳ないことをしてしまいました。